内視鏡検査に鎮静剤を使用すると、不安が解消されたり苦痛が少なくなったりなど、さまざまなメリットがあります。しかし、デメリットがある話はあまり聞きません。今回詳しく紹介していきます。
血圧が下がる
鎮静剤を使用すると、血圧が下がる場合があります。もちろん一人ひとりの体質によって、血圧がどの程度下がるかは異なりますが、元々血圧が低いと言われている人は、鎮静剤の使用を避けたほうがよいでしょう。
血圧が下がると、倦怠感やめまいなどの症状が引き起こされます。数値が70以下になってしまうと、全身への血液配給が不十分になるという危険性もあるため、この点を理解したうえで使用しなくてはなりません。
血圧が60以下になると、呼吸が難しいという危篤状態になり、意識を完全に失います。もちろん鎮静剤を使用したからといって、このような状態になる可能性は低いですが、血圧が下がるリスクは知っておくべきでしょう。
運転ができなくなる
鎮静剤を使用した当日は、運転を控えるように医師から指導されます。これは、検査後に意識がもうろうとしてしまうため、運転に悪影響を及ぼす危険性があるからです。安全運転をして帰宅するためには、意識がはっきりしている状態で帰宅しなくてはなりません。
もし車での通院を考えている場合は、その日だけ別の交通手段を選択するか、知り合いに迎えに来てもらうことを検討しましょう。どうしても別の方法で通院できないのであれば、鎮静剤の使用はできません。
運転時間が少しであれば問題ないと思ってしまいがちですが、少しの気のゆるみが大きな事故を招いてしまいます。健康になるために検査を受けるのに、帰宅時に事故に遭ってしまえば意味がないので、必ず決まりを守りましょう。
使用せずとも少ない苦痛で検査ができる
内視鏡検査で鎮静剤を使用すると、苦痛を大幅に和らげられます。しかし、中には血圧低下や運転の制限などによって、使用を断念してしまう人もいるでしょう。
その場合でも、少ない苦痛での検査は可能です。近年では患者に負担を与えないよう、医師や看護師が配慮しながら、内視鏡検査が行われています。口ではなく鼻からスコープを入れる、痛みや苦痛に配慮してくれるなど、安心要素があるクリニックでなら検査を受けられるでしょう。